【別府市の化学に強い塾】 Ksp = [ Ag+] [Cl-] 溶解度積

2014.12.17|江本の化学勉強法シリーズ


この単元は基礎の段階からかなり難しいため、受験校によっては学習しなくても問題ない場合もありますが・・・難関校にはよく出題されます。

 

そして、平衡シリーズの締めくくりにふさわしい内容だと私は勝手に思っている(笑)

学校の先生が「溶解度積」という言葉を発したとき、「ついに来たな!」と身構えて突入して欲しい。本当に!それだけ油断ならぬ単元である。

 

 

さて、そんな「溶解度積」についてちょっとだけ説明しておきましょうか。

 

まず、溶解度積とは「難溶性の塩の溶解平衡」である。

 

難溶性の塩とは「水に溶けにくい塩」のこと。

 

例えば、無機化学で登場したAgClが代表選手である。

 

「AgClは全く水に溶けないんじゃないの?」と思う人もいると思いますが

 

「水に溶けにくい」というのは、言い換えれば「水にわずかに溶ける」ということ。

 

水に難溶性の塩も、水溶液中ではわずかに電離しているわけだ。

 

AgCl(固)で考えてみよう。

 

これは水に溶けにくいため、そのほとんどが水中で固体の状態で存在する。

 

しかし、ほんのちょっとだが、下記のように電離している

 

AgCl(固) → Ag + Cl

 

ここで質量作用の法則(化学平衡で習います)より

 

K=[ Ag][Cl] / [AgCl(固)] ・・・①

 

ここで、[AgCl(固)]について考えてみよう。

 

AgCl(固)は[ Ag]や[Cl]に比べると、とてつもなく大きな値である。

 

この値は「一定」とみなして良いレベルである。

 

よって、定数とみなすことにする。

 

① 式を変形すると

 

K[AgCl(固)]=[ Ag][Cl]

 

∴ Ksp = [ Ag][Cl] (sp : solubility product の頭文字)

 

飽和溶液では常に上式が成立する。

 

 

次に理解・暗記をしておくもの

 

Ksp > [ Ag][Cl]  

 

Ksp = [ Ag][Cl]

 

Ksp < [ Ag][Cl]  

※イオン濃度の積がKspを超えた時、沈殿が生じ始める。

 

この3つの式が表す意味である。

 

あとは、「共通イオン効果」をバッチリ理解しておくことだね。

 

 

ここまで来たら問題演習!

 

しかし、片端から解いていくのはダメ。量をこなしても、まだまだ効果が上がる状態になっていない。

 

たった3問!僕が選んだ「究極の3問」でOKだね。

(※この3問は塾生にしか教えておりませんので、ご了承ください。)

これを完璧にマスターすれば、解いた問題全てが糧となるレベルに到達する。

あとは自分の力で解いてみよう。

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