「苦手科目、苦手分野を克服するぞ!」と意気込んでいることだと思います。「勉強する!」と意気込んでいる時によく起こるのが「多くの問題を解く」という目標を立ててしまうことである。
この目標、残念ながら多くの人が大失敗します。不思議に思うかもしれませんがかなりの問題数をこなした割には得点に結びつかないのです。特に中学生に多い「新しい問題をください」という言葉。私はこの言葉が嫌いだ。特に「1次関数の問題をください」なんていう抽象的な言い方は本当に嫌いです。
私は前回渡したものと全く同じ問題を渡すことが多い。全く同じ問題であるにも関わらず気づいていない子も多い。仮に「あれ?先生。この問題解いたことありますよ。」と気づいたとしましょう。気づいたことは評価する。しかし「いいから、もう一度解いてみて。」と言ってやらせてみると、前回と同じ間違い方をしている、あるいは全く解けないということも珍しくない。
これこそが「勉強している割には成績が伸びない」という諸悪の根源である。
そもそも「問題を解き散らかす」=「勉強」だと思ってはいけない。勉強とは「×」を「〇」に変えていくことだ。数学が苦手なら自分が間違えた問題を繰り返し復習し、その1問が完璧に説明できるまでやり込めばいいだけの話である。
「答えを覚えてしまっているから」という言い方をする子もいますが、例えば、数学や理科でこの問題の答えは「35」と覚えていても何も問題ないと思います。その答えにたどり着く「プロセス」を書き出すことができなければ意味がありません。
問題を解き散らかしても得るものはありません。新しい問題に手を出すことが勉強だと思ってはいけません。
「復習」を一切しないで成績を伸ばせた人なんていませんから。
最後にとっても参考になるお話を・・・
WINROADには学年1位の座を守り続けている子が何人もいます。その子達は「1冊の問題集を完璧にする」「繰り返し復習する」ことに徹している。それ以外は全く興味がない様子。新しい問題を解きたいというのは最後の仕上げの段階。それまでは「新しい問題をください」なんて一言も発しませんね。