難関私立高校の受験に向けた遺伝の勉強は、高度な知識、理解が求められます。最高水準特進問題集や上級問題集を見ていただければわかるように、エンドウ豆の「丸」(優性)「しわ」(劣性)の一遺伝子雑種だけでは不十分です。高校レベルの遺伝についても学んでおく必要があります。
まず、遺伝分野で頻出の用語を確実に理解しておきましょう。これらの用語は問題文に普通に登場するため、意味を理解していないと解答が難しくなります。
重要用語の意味を理解しよう
・形質
・分離の法則
・対立遺伝子
・遺伝子型と表現型
・ホモ接合体とヘテロ接合体
・純系と雑種
・交配と交雑
・自家受精と自家不和合性
また、二遺伝子雑種の学習も欠かせません。二遺伝子雑種とは、2つの形質を同時に考えるもので、配偶子の形成過程を理解することが重要です。これを知らないと、難関私立高校の入試で全く解けない問題が出てくる可能性があります。しっかりとマスターしておきましょう。
例外についても学ぶべきこと
「優性の法則の例外」についても理解しておく必要があります。たとえば、マルバアサガオではR(赤色)とr(白色)の遺伝子の組み合わせがRr(桃色)となります。通常の優性の法則に従えばRr(赤色)になるはずですが、ここではRとrの間にはっきりとした優劣関係がないため桃色になります。これを不完全優性といいます。また、致死遺伝子についても学んでおくとよいでしょう。
他にも重要な知識
カエルの胚発生(卵割の起こり方)についても理解しておくとよいです。過去には「3回目の卵割が終わり、8個の細胞になったとき、8個の細胞の表面積の総和は受精卵の何倍になっているか。(ただし、卵割により大きさの等しい球状細胞ができたと仮定する)」という問題が出題されたこともあります。過去問を解いている中で知らない知識が出てきた場合は、面倒くさがらずに基礎をしっかり学び直してください。最初は全く解けなくても、1問1問丁寧に取り組んで知識が増えると得点源になります。
(大分理系専門塾WINROAD 江本)