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【化学・有機化学】アルコールの酸化

【化学・有機化学】アルコールの酸化

「有機化学で最も大切な単元はなんですか?」と聞かれた時に、江本は「アルコールの酸化」と答える。
下記のような問題を見たことがあると思います。しかも頻繁に。これは絶対に解けなきゃいけない問題です。

<問題>
C3H8Oの化学式を持つ化合物A,B,Cがある。それぞれに金属ナトリウムを加えたところAとBは反応して水素を発生したが、Cは反応しなかった。またAを酸化すると化合物Dが、Bを酸化すると化合物Eが得られた。また、Dは銀鏡反応を示したが、Eは示さなかった。

化合物A~Eの名称を答えよ。

さて、この問題を解くために必要な知識は下記の通りである。

・アルカンOの異性体は「アルコール」と「エーテル」

・アルコールと金属ナトリウムの反応

・アルコールの酸化

・銀鏡反応

C3H8Oの化学式・・・この時点で「アルカンO」であることに気づき、化合物A,B,Cは「アルコール」か「エーテル」であることに気づかなければならない。「アルコール」と「エーテル」は構造異性体の関係にある。

金属ナトリウムと反応したのは化合物Aと化合物B・・・このことから化合物Aと化合物Bは「アルコール」であることが決定する。

金属ナトリウムと反応しなかったのは化合物C・・・このことから化合物Cはアルコールではなく「エーテル結合」を持つ化合物であることがわかる。

化合物A(アルコール) ⇒ 化合物D(銀鏡反応あり)

このことから化合物Dは「アルデヒド基(-CHO)」を持つことがわかる。

ここで逆算。化合物Aを酸化して化合物Dがアルデヒド基を持っているということは、
Aが「第1級アルコール」であることが判明。

化合物B(アルコール) ⇒ 化合物E(銀鏡反応なし)

「酸化反応が起こった」という事実から化合物Bが「第3級アルコール」の可能性は消える。

化合物Eはケトンであり、Bは「第2級アルコール」であるとわかる。

<アルコールの酸化>

1級アルコール ⇒ アルデヒド ⇒ カルボン酸

2級アルコール ⇒ ケトン ⇒ ×

3級アルコール ⇒ ×

よって

化合物A・・・1-プロパノール(第1級アルコール)

化合物B・・・2-プロパノール(第2級アルコール)

化合物C・・・エチルメチルエーテル

化合物D・・・プロピオンアルデヒド(プロパナール)

化合物E・・・アセトン(2-プロパノン)

 

(大分理系専門塾WINROAD 江本)

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