日本の大学で理系学部に「女子枠」を設ける動きが拡大してきていますよね。その背景として
【理系分野におけるジェンダーギャップ】
長年、理系分野では男性学生の比率が非常に高く、女性が少数派となっていました。この不均衡を是正し、女性の進出を促進するために、大学は女子学生専用の募集枠や奨学金制度を設けるようになりました。特に工学系や情報技術系の学部では、女性の学生割合が低い傾向にあります。企業や研究機関においても、多様な視点やアイデアがイノベーションを生むとされ、男女を問わず様々な人材が活躍することが求められています。大学で女性を積極的に理系分野に迎え入れることで、研究や教育の場でも多様性が確保され、将来的に産業界にも影響を与えると考えられています。
【政策的な支援も】
政府や自治体も、女性の理系進出を推進しています。これは、少子高齢化による労働力不足を補い、社会の全体的な生産性を向上させるための取り組みの一環です。また、国際的にも理系分野でのジェンダー平等が求められており、日本もこの流れに対応しようとしています。
などの理由が挙げられます。長らく理系は「男性向け」という固定観念が強かったため、女性にとって選びにくい分野でした。女子枠を設けることで、「女性でも理系で活躍できる」というポジティブなメッセージを発信し、理系分野への関心を高める狙いもあります。
近年、この女子枠の拡大が進んでいるのは、依然として理系分野での女性進出が少なく、企業や社会全体から女性エンジニアや科学者が求められているためです。大学が積極的に女子学生を受け入れ、教育環境を整えることで、将来のジェンダーバランスの改善を目指しています。
<必見!理系学部入試に女子枠がある大学>
ざっくりと調べてみました。気になっている大学があるならば詳しく調べてみてくださいね。
【国公立大学】
東京工業大学(2024年10月1日より東京科学大学)
2024年新設 総合型選抜、学校推薦型選抜(いずれも共通テスト課す)(58名)
2025年拡大 総合型選抜、学校推薦型選抜(いずれも共通テスト課す)(143名)
名古屋工業大学
2024年拡大 学校推薦型選抜(共通テスト課さない)(28名)
熊本大学
2024年新設 学校推薦型選抜(共通テスト課す)(8名)
宮崎大学
2025年新設 学校推薦型選抜(共通テスト課さない)(14名)
富山大学
2023年新設 学校推薦型選抜(共通テスト課さない)(8名)
島根大学
2023年新設 学校推薦型選抜(共通テスト課す)(6名)
茨城大学
2025年新設 学校推薦型選抜(共通テスト課さない)(15名)
北見工業大学
2024年新設 総合型選抜(共通テスト課さない)(32名)
兵庫県立大学
既存 学校推薦型選抜(共通テスト課さない)(15名)
【私立大学】
東京理科大学
2024年新設 総合型選抜(48名)
芝浦工業大学
2023年拡大 公募制推薦(64名)
神奈川大学
2024年拡大 公募制推薦(16名)
愛知工業大学
既存 学校推薦型選抜(37名)
大同大学
既存 総合型選抜(33名)
第一工科大学
既存 学校推薦型選抜(18名)
(大分理系専門塾WINROAD 江本)