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ベルト上での物体の単振動(重要問題集63)

ベルト上での物体の単振動(重要問題集63)

図に示すようにx軸の正の方向に一定の速さv0で動くベルトの水平部で、箱Aと箱Bがすべりながら静止している。箱Aは右側が壁に固定されたばね定数kの水平なばねに取り付けられており、箱Bは左側が壁に固定された軽くて伸びない糸に取り付けられている。ばねが自然長の長さのときの箱Aの位置をとし、箱Aが静止している位置をx0,箱Bが静止している位置を- x1とする。箱Aと箱Bの質量はともにmでありベルトに対する動摩擦係数μ‘も同じである。重力加速度の大きさをgとし箱Aと箱Bはベルトの水平部のみで運動し、箱Aと箱Bの大きさ、ばねおよび糸の質量、空気抵抗の影響はないものとする。[東北大]

[A]初めに箱Aの運動を考える。ただし、箱Aは常にv0よりも小さな速さで運動し、一定の動摩擦力が働いているものとする。

(1) x0を、m,k,g,μ’の中から必要なものを用いて表せ

これは簡単ですね、箱Aにはベルトから受ける摩擦力とバネから受ける弾性力が働きます。

これが釣り合って静止しているのですから、kx0 =μmg つまり です。

(2) 箱Aを押してx0+d (0<d<x0)の位置に静止させ、時刻t=0で箱Aから手をはなしたところ、 箱Aは単振動を始めた。

時刻tにおける箱Aの位置x、速度vおよび単振動の周期Tをx0,d,m,k,tの中から必要なものを用いて表せ.

まず単振動の運動方程式を考えよう。

単振動の場合運動方向と逆向きに変異に比例する力(復元力)が働くので、ーkx=maとなり。一方単振動の加速度は

なので

今回つりあいの位置が単振動の中心となるわけですから、x0を中心とし振幅dの単振動となるわけです。

スタートがx0+d から減少してx0dでおりかえしまた戻ってx0+dまで移動するこれを繰り返すといった具合です。

したがって時刻tにおける箱Aの位置x

となるわけです。なぜsinじゃなくてcosなんだ?と思った方

通常単振動の式はt=0の位置を振動の中心として立式しているので教科書でもsinの式になっています。

今回は最大変位の位置からのスタートなのでcosの式になります。

速度は変位をtで微分すれば求まるので

です。

周期は

(3) (2)で求めたxvより位置xにおける箱Aの運動エネルギーとばねの力がつりあう位置x0を基準とした位置エネルギーの和が時刻tによらず一定となることを示せ。ここでである。

これはxvを代入して計算するだけなので、

となります。

[B] 次に、箱Aをx=x0で、箱Bをx=x1で再び静止させ、箱Bにつながっている糸を切断したところ、箱Bは徐々に速さを増しながらベルト上をすべり、時刻t=0で箱Aに衝突した。箱Aと箱Bのはねかえり係数は0であったため、箱Aと箱Bは完全非弾性衝突し、衝突後一体となって単振動を始めた。箱Bの初めの位置によっては、箱Aと箱Bが一体となって単振動を続ける場合と、単振動の途中で箱Aと箱Bが離れて運動する場合がある。ただし箱Aと箱Bは常にv0よりも小さな速さで運動するものとする。

(1) 箱Aと箱Bが衝突した直後の箱Aと箱Bの速度 v1 を、m, x0 , x1 , g , μ‘ の中から必要なものを用いて表せ。

この運動は箱B(質量m)が静止した状態から、加速度 で距離 x0+x1 だけ移動して箱Aに衝突するので衝突直前の速さは になります。

衝突後一体となって運動するので運動量保存則よりよってとなります。

(2) 一体となって単振動している箱Aと箱Bの位置をx` 、速度をv`、運動エネルギーをEK`、動摩擦力とばねの力がつり合う位置を基準とした位置エネルギーをEP`とする。箱Aが単独で単振動する場合と、箱Aと箱Bが一体となって単振動する場合とでは、力のつり合う位置が異なることに注意して、位置x`におけるEK`とEP`をx`v` x0 、m、kの中から必要なものを用いて表せ。

まずEK`は簡単ですね箱A箱Bが一体となっているので質量は2mで速度がv`ですからとなります。

次にEP`ですが、まずはつりあいの位置を求めておきましょう。新しいつりあいの位置をXとすると

したがってとなります。

(3) 衝突後初めて箱Aと箱Bの速度が0となったときの箱Aと箱Bの位置x2x0 、 v1 、m、kの中から必要なものを用いて表せ。

まずは箱Aと箱Bが初めて衝突した直後の速度がv1 で位置がx0ですからその時点でのEK`EP`の総和は

ですからこれが全て動摩擦力とばねの力がつり合う位置を基準とした位置エネルギーをEP`になるわけですからとなりx2について解くと、

よりとなります。

(4) 箱Bが単振動の途中で箱Aから離れて運動するようになる条件をx1x0を用いて表せ。

まずは一体となって運動しているときのそれぞれの箱に働く力について考えてみよう。

箱Bは箱Aから抗力、ベルトから摩擦力を受けて運動します。箱Aは箱Bから抗力、ベルトから摩擦力、バネから弾性力を受けて運動します。これを図に表すと

箱A、箱Bの運動方程式は、摩擦力はμmg、ばねから受ける弾性力は位置をx` とするとkx`、それぞれ箱から受ける抗力をRとすると

箱A 

箱B 

Rについて解くと

R=0のとき箱は離れるのでx`=0のとき離れる単振動の中心は2x0なので振幅が2x0より大きいと離れて小さいと離れない。

(3)におけるx24x0より大きくなれば離れる。x24x0 とおくと

となります。

(大分理系専門塾WINROAD 首藤)

 

 

 

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