まずは円盤とバームクーヘンの考え方から
y軸まわりの回単体の体積について教科書では円盤の計算方法が載せられています。
例 \( y=x^3 \)とx軸および\(x=\frac{3}{2} \)とで囲まれる部分をy軸周りに
1回転してできる立体の体積を求めよ。
まずは円盤から。これが教科書の標準です。
求める立体の体積は、円柱から内部をくり抜いたものとなるので
まずはくり抜く部分の体積を求めます。
\( V=\pi\displaystyle\int_{0}^{\frac{27}{8}}x^2dy \)
\( y=x^3 \)なので\( x^2=y^{\frac{2}{3}} \)
したがって
\( V=\pi\displaystyle\int_{0}^{\frac{27}{8}}y^{\frac{2}{3}}dy \)
\( =\pi[\frac{3}{5}y^{\frac{5}{3}}]_0^{\frac{27}{8}}=\frac{3}{5}(\frac{3}{2})^5\pi =\frac{729}{160}\pi\)
もう一つの計算方法として
\( y=x^3 \)なので\( dy=3{x^2}dx \)より
\( V=\pi\displaystyle\int_{0}^{\frac{27}{8}}x^2dy =\pi\displaystyle\int_{0}^{\frac{3}{2}}x^2(3x^2dx)=3\pi\displaystyle\int_{0}^{\frac{3}{2}}x^4dx =\frac{3}{5}(\frac{3}{2})^5\pi =\frac{729}{160}\pi\)
円柱の体積は
\( \pi{(\frac{3}{2})^2}\times\frac{27}{8}=\frac{243}{32}\pi \)
以上より求める立体の体積は
\( \frac{243}{32}\piー\frac{729}{160}\pi=\frac{486}{160}\pi=\frac{243}{80}\pi \)
次にバームクーヘンで求めてみます。
底面の円周が\( 2\pi x \)で高さが\( f(x) \)なので面積が\( 2\pi x f(x) \)
したがって求める立体の体積は
\({V=2\pi {\displaystyle\int_{0}^{\frac{3}{2}}xf(x)dx})}\)
\( 2\pi \displaystyle\int_{0}^{\frac{3}{2}}x^4dx=2\pi[\frac{1}{5}x^5]_0^{\frac{3}{2}}\)
\( =\frac{2}{5}\pi\times(\frac{3}{2})^5=\frac{486}{160}\pi=\frac{243}{80}\pi \)
となります。
大体の場合バームクーヘンの方が計算が楽になりますが
必ずしもそうとは言えないので、まずバームクーヘンで試してみて計算が複雑そうなら円盤に切り替えて
計算してみると良いと思いますよ。
(大分理系専門塾WINROAD 首藤)