学校の添削プリント、課題について
高3生になると、各学校で大学入試2次試験対策用の添削プリントが配られるようになる。その子の志望校に合わせて各教科の先生が問題を選んでいるため、希望者のみとしている学校がほとんどだ。
そのプリントで「わからないところがある」「全部わかりません」と言って塾で解いてもらおうとする子達がいます。
すみませんが、学校の添削プリントの質問は一切受けないようにしています。
以前にこのようなことがありました。
大学入試2次試験問題のプリントをもってきて「わからないから教えてください」と。
問題を見てみると、難易度が高かったのでひとつひとつ説明しながら最後の問題まで解いていきました。
すると、次の通塾日に「あの問題、満点でした!学校の先生に難しかったのによくわかったな!すごいって褒められましたよ!」
とすごく嬉しそうに話してくれました。
その時はじめて、学校の先生がその子に対して作っていた添削プリントであることがわかったのです。
これっておかしいですよね?
解答を作ったのは私です。満点をとったのは私です。
生徒が自力で解いて満点をとったわけではありません。
その子は自分が満点をとったと錯覚し、重要な考え方、知識を見直そうとはしませんでした。
成長の芽を摘んでしまったのです。これには私も「前もって確認すべきだった・・・」と反省しました。
おまけに、学校の先生も「この問題が解けるならもう少し難易度をあげてみよう」と思うはずです。
出てくる添削課題はその子の実力とは乖離したものとなってしまい、誰のための添削課題なのかわからなくなってしまいます。
学校の添削課題は自らの意志で先生に申し出て、毎日やっていくと決めたものですよね。
それは「もっと頑張りたい!」という気持ちに他ならないと思います。その気持ちを大事にしてほしい。
毎回質問して、誰かに解いてもらい、完璧な解答を提出して乗り越えていこうとするくらいならば、学校の先生に対して失礼ですから辞退したほうがいいと思いますよ。何も成長しませんから。
学校の先生も忙しい中、あなたのためにその1問を選んでくれているということを忘れないでください。
私は「問題を解く時は必ず解答を横に置いて、すぐに確認できるような状態で勉強しろ」と言っています。
問題を解く術が身についていない場合はそのほうが圧倒的に勉強の効率が良い。
しかし、添削プリントの趣旨はそんなものではないはずです。
その子に知っておいて欲しい、調べてでも解いて欲しい知識が組み込まれている。調べても「わからなかった」ならば白紙で出すのではなく、調べてこの問題を解くために必要だと思われる知識を書いて提出するなり、努力の証を載せて提出すべきだと私は思います。
ほとんどの学校では次の日に解答が配られます。どんな考え方をすれば良かったのか?解答をじっくり読み込んで学習を進めていけばいい。それでも考え方や調べてもわからない知識があるならば学校の先生に質問にいくのが一番だと思います。どんなところでつまずいているのか?どんな知識が欠けているのか?先生達が添削課題を考えるうえでとても大切な情報です。
塾では学校+αの学習をする
私の指導経験を振り返ってみても、難関大合格を果たした子達は、添削課題を塾に持ち込んで解決してもらおうなんて行動をしている子はひとりもいませんでしたよ。