さてさて、大学入試数学へのアプローチ②で登場した東京大学数学の問題。
せっかくなので解いてみました。
もちろん、いろいろと試してみて結論を書いております。とても重要な解き方が含まれていますので、チェックしてみてくださいね。代入なんてしちゃったら9次方程式が登場しちゃいますので、式の「対称性」を利用して解いていくのがよいですね。
別解もありますが、まずはこの解法を理解してください。
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y = k(x-x3)・・・① x = k(y-y3)・・・② とする。
① + ②より
x + y = k(x+y) – k(x3+y3)
x + y = k(x+y) – k(x+y)(x2-xy+y2)
第1象限だから、x > 0, y > 0 つまり x+y > 0
よって
1 = k – k(x2-xy+y2)・・・③
① – ②より
– (x-y) = k(x-y) – k(x3-y3)
– (x-y) = k(x-y) – k(x-y)(x2+xy+y2)
α≠β だから x≠y つまり x-y≠0
よって
– 1 = k – k(x2+xy+y2)・・・④
③ – ④より
2 = 2kxy
xy = 1/k・・・⑤
また、③を変形して
k – k{(x + y)2-3xy} = 1
これに⑤を代入すると
k – k{(x + y)2 – 3/k} = 1
k(x + y)2 = k + 2
k≠0だから
(x + y)2 = 1+2/k
x + y ≠ 0 なので
x + y = √1+2/k・・・⑥
x,yを解に持つtの2次方程式を考えると
t2-(x+y)t+xy=0
⑤,⑥より
t2 – (√1+2/k)t + 1/k = 0
α≠βより x,y が異なる2つの実数解をもてばよいのでD>0
D=(√1+2/k)2 – 4(1/k) > 0
1 + 2/k – 4/k > 0
k>0より、両辺にkをかけて
k + 2 – 4 > 0
∴k>2