成績を上げたければ、「作業」ではなく「勉強」に時間を使う。—— 当たり前に聞こえますが、成績が伸び悩む生徒ほど、机に向かっている時間の多くを“勉強風の作業”で埋めています。蛍光ペンで教科書に線を引く、プリントを清書してノートに貼る、解いた問題に「○」「×」をつけて満足する。これらは学習を助ける補助行為ではあっても、点数に直結する「できない部分をできるに変える」= 勉強ではありません。偏差値は蛍光ペンの濃度には比例しないのです。
勉強とは何か。要するに「分からない・できない」を特定し、その原因を言語化し、同じタイプの問題で再現できるまで修正する一連のプロセスです。つまり、テスト本番で“再現”できる状態をつくること。ノートが美しいとか、プリントが整理されているだけでは合格点は動きません。
例えば
①英単語:見出し語にマーカーを引くだけの10分は作業。勉強に切り替えるなら、「見て即答→間違いだけに印→その場で3回口頭で再現」。翌日に“印だけセット”をもう一度。覚えた気分ではなく、取り出せるかで判断します。
②数学:解答を写して終わるのは作業。勉強は「方針→式→結論」を自分の言葉で三行に圧縮し、同型1題をタイマー10分で解き切る。詰まった地点に☆を付け、なぜそこで止まったのか(定義不足?条件の読み落とし?)を一言で記録し、翌日もう一度同じ型で再挑戦。
③化学:反応式をノートに写すのは作業。勉強なら「条件・色・沈殿・ガス」を表にし、家族や友達に30秒で説明できるかを確認。説明できない項目だけを穴埋めプリントで即補強します。
時間配分の実務も大切です。①準備作業は合計15分まで(貼る・まとめるは夜の余白で)。②演習は「解く→丸つけ→原因メモ→同型1問」を1セットにし、ここに最も時間を投下。③仕上げに“再現チェック”を90秒。ノートを閉じた状態で、今日の要点を三行で言えれば合格。言えなければ、その三行だけをもう一度練り直します。
「作業」は気持ちよく進み、やった感を与えてくれます。しかし点数を動かすのは「できないと向き合う、短く濃い時間」。だからこそ、間違えた問題は解き直して解き方を自分の言葉で覚え、テストで再現できるかを必ず確認すること。今日からの目標はシンプルです。作業を10分減らし、その10分を“再現練習”へ。小さな置き換えの積み重ねが、成績曲線を確実に押し上げます。
具体例は一助になればと思い掲載しました。自分にしっくりくるやり方を構築していってくださいね。
(大分理系専門塾WINROAD 江本)
