「スピードは意識すれば上げられる。勉強はテキパキと進めよう。」
成績がなかなか伸びない生徒には、驚くほど共通の弱点があります。それは「作業スピードが遅い。」ということ。机に座るまでに時間がかかる、字を書くのが遅い、問題を解くのも遅い、丸つけも遅い。同じ60分を勉強に充てても、積み上がる学習量に大きな差が出てしまいますよね。勉強の世界では「スピードが遅い=大きすぎるハンデ」であることが容易に想像できると思います。
では、何をどう変えればよいのか。まずは具体例から。
例①:開始までの3分
Aくんは机に着くと、消しゴムを探し、シャーペンの芯を補充し、飲み物を用意し……と準備だけで10分。Bさんは「着席→今日やるべきことを書き出す→着手」という3分のルーティン。60分後、Aくんは1ページ、Bさんは3ページ。シャーペンの芯を探しているうちに地球は一回転しませんが、模試の時計は容赦なく回ります。
例②:英単語100語の覚え方
Aくんは1語ずつ例文や語源を丁寧に調べ、30分で20語しか進みません。Bさんは「見出し語だけを1周5分→チェックを付けて2周目で意味→3周目で例文」を採用。30分で100語を粗く3周、翌日の定着はBさんが上。速さは雑さではなく、段階を分ける設計です。
例③:数学の大問処理
Aくんは最初の設問に20分粘って撃沈。Bさんは「読む→大問処理の作戦を練る→解く」の3ステップを徹底し、最初の数分で解ける・保留・捨ての見極めをする。取捨選択の速さが、そのまま得点の高さに繋がる好例です。
例④:丸つけと復習
Aくんは「後でまとめてやろう」と答え合わせの山を築きがち。Bさんは「1ページ解いたらすぐに丸つけ + 復習する」をルール化。間違いの原因をその場で考える。復習に「待ち時間」を作らないことで、理解が深まりやすい。
スピードは才能ではなく技術。訓練で改善できる。
たとえば——
・タイマー学習:学習内容に締切を設定(例:英単語100語=15分、計算10題=12分)。
・作業の省手順化:机上は「筆記具・ノート・参考書・タイマー」だけに固定。迷いの削減はそのまま時短です。
・ノートは“記録”ではなく“再現装置”:要点のみ・見出しを揃える・解法の型を見える化。
・丸つけはページ単位で即時処理:後回し禁止。ミスは「原因→対策→再挑戦」のサイクルを徹底する
さらに、今日から導入できる“小さな速化習慣”を五つ。
(これは例として挙げているものですので、自身でアレンジを加えてより良いものにしてくださいね)
1)「着席3分ルール」:座って3分以内に最初の問題に触れる。
2)「冒頭スキャン」:最初の1分で全体を眺め、配点と難度から当たり順を決める。
3)「飛ばす勇気」:3分で手がかりゼロは即保留。後半の易問で確実に点を拾う。
4)「一問一処理」:解く→丸つけ→1行反省→同型1問。学びを熱いうちに“固定化”。
5)「締めの1分」:今日の学びを3行で要約。翌日の着手が爆速になります。
大切なことなのでもう一度。スピードは意識すれば上げられます。テキパキと進める姿勢は、学習を工程化し、無駄を削ぎ、優先順位を素早く決める技術です。同じ時間机に向かっていても、得られる成果はまるで別物になります。あなたの勉強に“速さ”というエンジンを積み、今日からギアを一段上げていきましょう。テキパキは、最強の学習戦略ですよ。
勉強の仕方を見直す機会になれば幸いです。
(大分理系専門塾WINROAD 江本)

