高次方程式については基本的に因数定理を用いて因数分解して解くのが基本となります。まずは因数の候補について次の事を頭に入れておかなければなりません。
高次方程式\( ax^3+bx^2+cx+d=0 \)の場合
因数の候補は\( \pm\dfrac{dの約数(定数項の約数)}{aの約数(最高次の項の係数の約数)} \)
これ以外の因数はありません。少し問題を解いてみましょう。
問題
\( 3x^3+x^2-5x+2=0 \)を解きなさい。
最高次の項の係数3の約数は1、3
定数項2の約数は1、2
よって因数の候補は\( \{\pm\dfrac{1}{1}、\pm\dfrac{2}{1}、\pm\dfrac{1}{3}、\pm\dfrac{2}{3}\} \)となります。
\( P(x)=3x^3+x^2-5x+2 \)とおくと
\( P(\dfrac{2}{3})=3\cdot(\dfrac{2}{3})^3+(\dfrac{2}{3})^2-5\cdot(\dfrac{2}{3})+2\\=\dfrac{8}{9}+\dfrac{4}{9}-\dfrac{10}{3}+2=0 \)
因数定理より\( P(x) \)は\( 3x-2 \)を因数にもつ。
\( P(x)=(3x-2)(x^2+x-1) \)なので
\( P(x)=0\\(3x-2)(x^2+x-1)=0 \)
よって\( x=\dfrac{2}{3}、\dfrac{-1\pm\sqrt{5}}{2} \)
ここでもう1問
問題
\( x^4+2x^3-13x^2+2x+1=0 \)を解きなさい。
最高次の項の係数1の約数は1
定数項の約数は1
よって因数の候補は\( \pm1 \)つまり因数定理が使えないのです。
この高次方程式の係数に注目してください。1、2、−13、2、1で左右対称になっていますね。
こういう方程式を相反方程式と言います。
この方程式は全く別の解き方をします。
両辺を真ん中の項\( x^2 \)で割ります。割り算なので\( x\neq0 \)はことわっておかなければなりません。
\( x^2+2x-13+\dfrac{2}{x}+\dfrac{1}{x^2}=0 \)
ここで\( x+\dfrac{1}{x}=t \)とおきます。すると
\( x^2+2x-13+\dfrac{2}{x}+\dfrac{1}{x^2}=0\\x^2+\dfrac{1}{x^2}+2(x+\dfrac{1}{x})-13=0 \)
\( t^2=x^2+2\cdot x\cdot \dfrac{1}{x}+\dfrac{1}{x^2}=x^2+2+\dfrac{1}{x^2} \)より
\( x^2+\dfrac{1}{x^2}=t^2-2 \)よって
\( x^2+\dfrac{1}{x^2}+2(x+\dfrac{1}{x})-13=0\\t^2-2+2t-13=0\\t^2+2t-15=0\\(t+5)(t-3)=0 \)
\( t=-5、3 \)
\( t=ー5 \)のとき\( x+\dfrac{1}{x}=-5\\x^2+5x+1=0\\x=\dfrac{-5\pm\sqrt{21}}{2} \)
\( t=3 \)のとき\( x+\dfrac{1}{x}=3\\x^2-3x+1=0\\x=\dfrac{3\pm\sqrt{5}}{2} \)
以上より\( x=\dfrac{-5\pm\sqrt{21}}{2}、\dfrac{3\pm\sqrt{5}}{2} \)
高次方程式の代表的な2つのパターンなので覚えておきましょう。
(大分理系専門塾WINROAD 首藤)