それは復習していないから

2017.8.2|ウインロード通信 江本のつぶやき


 
「最近、数学がわからなくなってきて・・・」という相談をとある高校生から受けた。この子は中学生の頃から数学が得意で困ったことはない。私はその原因が何なのか即答できたのだが、あえて言わなかった。指導の中で実感してもらうほうが良いと判断したからだ。
 

その日は問題演習しながらわからない部分を解説し「全問しっかり解ける」ようにして指導を終えた。次の指導日に、私は全く同じ問題をテストした。
 

「先生、これって前回やった問題じゃないですか。全部解けるようになったから、もうやる必要はないんじゃ・・・」
 

「まあ、もう一回解いてみて。なぜこの問題をもう一度解かせているのか意味がわかるから。」
 

しぶしぶ問題を解き始めましたが、私はわかっていました。
 
 

「絶対に解けない」ことがね。
 
 

予想は的中して全問不正解。しかも、私が解説しながら一緒に解いた問題ばかりだ。その日は「よくわかった」と言って帰ったのにである。
 

そこから、私はその子に説明し始めました。
 

「ごめんね、実は最初から解けないことはわかっていたんだ。なぜだと思う?」
 

「・・・・・・」
 

「前回一緒にやった内容がわからなかった?」
 

「いや、それはありません。習った時は全部理解できました。」
 

「君が抱えている悩みはね、復習で全て解決するわけよ。」
 

中学生の頃にそれほど勉強しなくてもできていた数学。そこが落とし穴。得意科目であったため「復習しなくてもできていた」というのが今の不振を招いている原因だ。中学生の頃、数学が苦手だった子はなんとか食らいついていこうと日々努力している子が多い。中学時代、数学で絶対に勝てなかった子に、いつの間にか大差をつけて勝てるようになるのが高校数学。実際、鶴見丘高校に通う塾生が、人一倍努力を続けてきた結果、数学で学年1位に輝いた。最初からそんな力を持ち合わせていたわけではない。1問1問を大切に自力で解けるように復習に励んできた賜物である。一度解いた問題を自力で解けるように復習するのは必須。成績がなかなか伸びない場合のほとんどが復習不足。
 

さて、次はしっかり復習して来るかな?これができなければ成績が下がり続けるばかり。できるようになれば、あっという間に力をつけることができるのですがね。
 

授業を受けただけでは成績は伸びません。わかっただけでは成績は伸びません。
 

成績が伸びるのは自力で解けるように勉強している時。自学自習をしている時である。

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