1点減点の原因は「ケアレスミス」だと。今回はその「ケアレスミス」にスポットを当ててみましょう。
「ケアレスミス」という言葉は「軽い間違い」という意味で使っている場合が多いです。
塾生達に「間違えた原因はなんだろう?」と聞くと「ケアレスミスです」と言われることがよくあります。
その後「なぜそのミスが起こったのか?」を分析することは、ほとんどの子達がやっていないと思います。
保護者の方からも面談で「うちの子はケアレスミスが多いです。どうすればいいですか?」と相談されることもしばしばです。
保護者の皆様にも覚えておいてほしいのですが、その時に「問題演習が足りないから」と結論付けられたならば、それは完全なお門違いです。
ケアレスミスは勉強量に比例してなくなっていくミスではなく、文字通り「注意力がかけているから起こるミス」なのです。
ウインロード中学部には主要5教科の総得点が490点を越えてくる塾生達がいますが、もともとこれほどの高得点を叩き出せる力があったのか?というと「そんなことはない」というのが私達の答えです。
ケアレスミスを地道に克服させてきた結果がもたらしているものなのです。
順位や成績が良い塾生は高得点を取れたことに喜ばずに、ケアレスミスの1点を悔やんでいます。
人間である以上、ケアレスミスを「ゼロ」にすることは絶対に不可能ですが、失敗から学ぶ能力を持ち合わせているのも人間です。
その能力を発揮することによってケアレスミスを減らすことができるようになるのです。
そもそもケアレスミスはなぜ繰り返し起こってしまうのでしょうか?
ズバリ!!「ミスしたことを覚えていないから」にほかなりません。
先にも述べたように「軽い間違い」という意味で使われているケアレスミス。
軽度のミスならば注意する必要はないと判断してしまうため、どのように間違えたのかを確認することもなく覚えてもいない。
また同じようなミスをした時に初めて「あっ!!またやった・・・」という具合に思い出す。
考えてみてください。
将来、何かしらの仕事をしながら生活していきます。
もちろん、仕事でもミスを犯してしまうことはあると思います。
私がよく、例として取り上げるのはパイロットですが、そのほかにも、ミスをすることによって人命を危険にさらしてしまう職業はたくさんあります。
「ケアレスミスでした。」では済まされないのです。
そのぐらいの意識を持って取り組んでほしいのです。
ですので、この負の連鎖を断ち切る第1段階として、ケアレスミスは「重大な間違い」であると認識ことです。
解答を書けなくて落としてしまった1点も、ケアレスミスで落としてしまった1点も「同じ1点」であるということですね。
2段階目はなぜ間違えたのかをよく分析し、意識付けしていく。
ミスした内容を記憶していく工夫も必要です。その結果、自分がミスしやすい場所を事前に察知する、見直しの段階で確認すべき事項として優先順位が高くなってくる。そうするとケアレスミスが減る方向に向かいます。
満点を取れたはずの問題を落としてしまうのは非常にもったいない。
ケアレスミスの影響を感じさせないほど圧倒的な高得点を取れるのであれば話は別ですが、実力や点数が接近している場面で勝敗を分けるのは、ケアレスミスであると私は考えます。
前出の中学生はそのことがよく分かっているわけですね。
なぜミスをしたのかをよく分析し、次のテストに備えています。
私も「あの時、こんなケアレスミスをしていたよね」と声をかけながら指導するようにしています。
記憶のメンテナンスは必須です。
ケアレスミスは「気になりだすとなおるもの」ですよ。
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