「慣れること」は重要だ

2014.1.30|江本のつぶやき

「問題を解き慣れることが必要です。」

こんな言葉を聞いたことがありますよね?
中学生や高校生はかなりの頻度だと思います。
特に、高校受験生・大学受験生は。

私も中学時代、高校時代に先生との面談で

「まだ問題を解き慣れていないよね?スピードもイマイチ。もっと演習して慣れないと。」

と言われたものです。

「はぁ・・・そうですか。じゃあ、もうちょっと頑張ってみます。」

わかったようなフリをして、心の中では
(別に慣れていなくても問題解けるし・・・そんなにしなくても大丈夫!)

と思っていたのです。

 

「慣れることが必要だ」と言われた時、 私自身はその重要性に全く気づいていなかった。

テストでライバルにコテンパンに負けるまでは・・・

 

いつも争っていた友達の点数が、突然跳ね上がった
私は以前と変わらない点数を取っていたので、自分の成績が下がったわけではない

順位が発表されて愕然とした。

友達がびっくりするほど順位を伸ばしていたからだ。

なんで????

いつの間にこんなに差ができたのか理解に苦しんだ

しかし、彼が口にした一言で謎が解けた

「今回は解き慣れた問題ばっかりだったからな(笑)時間余っちゃったよ。」

(解き慣れた問題・・・・時間が余った???・・・・)

あの時、先生に言われた言葉が頭をよぎる

そこで初めて「慣れ」がどれほど強力な武器であるかを知った

計算問題を習っていた頃を思い出して欲しい。
小数の計算、分数の計算、正負の計算、方程式
習ったばかりの頃は頭を使いながら、たどたどしく問題を解く
正解の問題もあれば、間違っているものもある。

これが入試前ともなると、その頃とは比べ物にならないくらい
素早く、正確に計算できるようになっているのだ。
頭で考えるよりも先に手が動くといった具合に。

これは「慣れ」がもたらしてくれたメリットにほかならない。

メリットはこれだけではない。

「問題に散りばめられている落とし穴を一瞬で見抜く力」もその1つだ。

先日行われた大学入試センター試験の問題・・・・例えば、化学。

出題される単元によって「落とし穴の位置」は決まっている。

ちょっとだけ例を挙げると

中和の問題 ⇒ モル濃度を求める (2つの溶液の体積を足し合わせて計算に組み込め!)

熱化学方程式 ⇒ J/mol を求める (熱化学方程式のモル数に注意せよ!)

(まだまだたくさんありますが、そこは秘密ということで・・・)

問題を解き慣れていると、その落とし穴に気づく必要がない。

だって、最初から知っているから。

また「慣れる」=「驚異的な時間短縮」となる。

試験なので初めて見る問題も出題されます。
経験していない問題はしばらく考え込んでしまう場合が多い。
しかし、そんなに数は多くありませんよ。
慣れている問題はさっさと解いて
後でゆっくり考えながら解けばいいじゃない!

えっ?そんな時間あるわけないって?

そうだね(笑)センター試験って「日本一忙しい試験」ですから。

でも、そんな試験でも時間が余っちゃう人がいる。

うちの塾生で100点満点や高得点を獲得してきた子達は

試験時間60分なのに、15分~20分でほとんどの問題を解いてしまっている
あるいは完答しているのです。

でも、慣れてしまうことで生じてしまうデメリットがあります。

それは「油断してしまうこと」である。

問題を見た瞬間に判断する能力が備わってくると

「いつもの問題」と思い込んだ瞬間、

問題文や選択肢をきちんと読まずに解いてしまう。

後で答え合わせをすると、わかっていた問題なのに間違っていたということになる。

今回のセンター化学第1問で「エタン」を「メタン」と見間違えませんでしたか?

慣れ(得点を生み出す要素)は必要不可欠。うまく付き合っていくには油断(減点を生み出す要素)対策がカギを握る。

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