「どれくらい時間かかったの?」

2015.6.18|ウインロード通信 江本のつぶやき


Yさん「分析終わったか?」

 

私「終わりましたよ。」

 

Yさん「じゃあ、休憩だ。」

 

Yさん「えもっちゃんさ、どれくらい時間かかったの?」

 

私「えっ??分析なら10分くらいで終わりましたけど・・・・」

 

Yさん「いや、そうじゃなくてさ、目標に到達するまでの時間よ」

 

私「???どういう意味ですか?」

 

Yさん「今ここにいるってことは、昔こうなることを思い描いていたはずなんだよね」

 

Yさんとは、私が研究員時代に指導を受けていた技官(国家公務員技術職)の方だ。

 

研究の基礎、実験の基礎を細かくチェックされ、厳しく指導されました。

 

というか、最初は頭にくるくらいいろいろ言われましたね(笑)

 

しかし、私が精度の高い分析技術や実験技術を身につけられたのはYさんのおかげである。

 

そんなYさんが突然、私に「どれくらい時間がかかったのか?」と話しかけてきた。

 

内心・・・(やべっ!・・・俺、なんかミスったっけ??)

 

とさっきやった分析の手順を頭の中で追いかけていた。

 

「分析は10分くらいで終わらせろ」と言われていたので、時間は問題ないと思い

 

咄嗟に答えたのだが・・・

 

どうやらそんな意味ではなかったようです(笑)

 

「この場所をいつ目指そうと思い、どれだけの歳月を費やしたか?」

 

ということだった。

 

(・・・そういえばそんなこと考えたこともなかったなぁ)

 

・・・しばらく思い返してみたら、確かにYさんの言うとおり、私は過去にこの場所を目指す宣言をしたことがあるのを思い出した。

 

高校2年生の時である。

 

夕食を食べようと食卓に行った時に、家族の目の前で

 

「俺は東京に行って化学の研究をする」

 

と。どんな形であれ、化学の研究を大学でやりたいと思っていた。

 

それから紆余曲折はあったものの、今こうして宣言通りの場所にたどり着いている。

 

私「そういえば・・・高校2年生の時に、家族に向かって宣言したことがありますね。」

 

Yさん「その時からこの場所にたどり着くまでどのくらいかかった?」

 

私「・・・9年ですね。」

 

Yさん「それが、あんたが目標達成までにかかる時間なんだよね。新たな目標があるなら、それに向かってまた9年間頑張ってみることだね。その数字、しっかり覚えておきなよ。」

 

そのときは内心(いやー、そんなことあるんかな・・・)なんて思っていましたが

 

今はYさんが言っていたことがわかる気がします。

 

ふと思い出した不思議な会話です。

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