Π=cRT
化学の「浸透圧」の問題で登場する「ファントホッフの法則」である。
Π:浸透圧(Pa)
c: mol/L
R:気体定数8.3×10^3
T:絶対温度(t+273)K
この式を作ったのはオランダの化学者、ファントホッフ。
「浸透圧は絶対温度と溶液のモル濃度に比例する。」
浸透圧の式が「理想気体の状態方程式」と同じであることを証明した。
この業績によって、彼はノーベル化学賞を受賞。
これから理系の高校3年生達が学ぶ「反応速度論」「化学平衡」といった分野、さらには「有機化学」の研究においても、彼は素晴らしい業績を残している。
偉大な化学者のひとりである。
個人的には、かなり尊敬している化学者の1人だ。
高校生の時、浸透圧の分野を学んだとき、正直わけがわからなかった・・・
問題にあたってみたものの、理解不能だった。
しかし、何度も丁寧に解答を読み解いていくうちに、浸透圧のことがだんだんわかってきた
「この式・・・スゴイな。」
あまりに感動してしまい、朝方まで浸透圧の問題を片っ端から解いていった思い出がある(笑)
浸透圧の式に加えて、問題を解く上で必要な知識
・760mmHg = 1.0×105Pa であること。
・水溶液柱の高さ → Pa の変換
そして、超重要な式
水溶液柱の高さを h cm 、水溶液の密度をd g/cm3
水銀柱の高さを x cm 、水銀の密度 13.6 g/cm3
とした時に導き出される関係式は
h × d = x × 13.6
これらの知識を用いれば、浸透圧の問題はバッチリ!
上の「高さ」×「密度」の関係式について。
暗記してしまえば済むことですが、この式が表している「意味」をきちんと理解すること。
式に単位を書き加えて、じっくり考えてみてください。
公式の意味を理解するためには「単位」を追いかけていかなければ難しい。
この式の意味を、苦労して紐解く価値はかなりある。
その意味がわかった時、君は解けなかった浸透圧の問題にもう一度挑戦したくなるはずだ。
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