【中学生】教科書改訂について

2021.5.8|ウインロード通信

大学入試改革、英語教育改革と並び教育改革の3つの柱の1つが、学習指導要領の改訂です。

中学校の新学習指導要領・教科書がどのように変わるのかを見ていきます。


①英語

以前も少し触れましたが、今までは高校で扱っていた「原型不定詞」や「現在完了進行形」、「仮定法」を学習することになります。

また、英単語は従来1300単語ほどだったものが1600~1800単語と大幅に増加します。しかも、小学校で600~700単語と助動詞canなどをすでに習得している前提です。

 

②数学

社会生活などの様々な場面で、必要なデータを収集・分析し、その傾向を踏まえ課題を解決したり意思決定を行うことが一層求められてます。

従来は「資料の活用」だった名称が、「データの活用」となり、高校から「四分位範囲」、「箱ひげ図」が中2に。中2から中1に「確立」が移動します。

 

③国語

「情報の扱い方」が新設され、「情報と情報との関係」や「情報の整理」が学年ごとに整理されました。

「情報と情報との関係」では、文章中の情報について関係性をつかみ整理できるよう、思考を深め、ある要素が会話の中でどのような役割を担っているのかを、正確に読み取ることが必要で、まさに「読解力」の軸となる不可欠な力を養います。また、「情報の整理」では、図表を読み取るだけではなく複数の資料を比較・整理・分析して、論述することを学んでいきます。

 

④理科

高校新科目「理数探求」への接続のため、「探求の過程」を重視しています。見方・考え方を豊かな発想で活用したり、組み合わせたりしながら、探求的な学習を行うというものです。

この「探求の過程」については、中1で「問題を見いだす」「見通しをもつ」、中2では「見通しを持って解決方法を立案する」「分析して解釈する」、中3で「分析して解釈する」と「探求の過程を振り返る」ことがそれぞれ取り上げられます。教科書については、学習単元が再編され、各学年間での移動があります。また、「植物」「動物」の分野が一括りとなり、中1で「分類」を、中2で「つくりと働き」を学習します。

 

⑤社会

地理分野での大きな変化は、大項目が2つから3つに再編されること。歴史分野は「世界史的要素」の増加。公民分野は、主権者・消費者教育を重視した内容に。

地理の項目が、「世界の様々な地域」「日本の様々な地域」に「世界と日本の地域構成」を加えた3項目に再編されました。歴史は、日本に影響を与えた「世界史的要素」が増加し、近代以降が全体の50%を占めるほどに拡充されます。公民は、選挙権が18歳から与えられるようになったことと、将来直面する可能性のある場面設定で、消費者としての知識を習得していきます。また、地歴公すべてで、SDGsを取り上げ、自分自身で考え、意見をもつ必要があります。


主要5教科について書きましたが、これもほんの一部です。

これ以外にも、他教科間で同じテーマを扱い、教科・学年を超えた構成や、ICT化で学びが教科書だけではなくwebコンテンツを利用したものであったりと、大きな変貌を遂げたのが今回の学習指導要領の改訂となります。

 

次回は、「変わるのは共通テストだけじゃない!高校の学習はこう変わる!」というテーマで書いていきます。

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