【小学生】 大学入試に「算数」が必要?

2014.7.20|江本のつぶやき

小学生の「算数」は極めて重要な知識である。

特に小4から小6にかけて学習する内容は、中学・高校で学習する数学や理科に大きな影響を及ぼします。

いきなりですが、下記は高校化学【センター試験 2009】の改題です。

 

質量パーセント濃度8.0%の水酸化ナトリウム水溶液の密度は1.1g/cm3である。この溶液100mlに含まれる水酸化ナトリウムの物質量は何molか。

 

この問題、不正解となってしまう高3生は意外に多い。

では、問題です。

 

・不正解だった高3生はいったい何がわからなかったのでしょう?

 

不正解だった全員が共通しています。

しかも、どこにも計算のあとが見られません。

 

最初から諦めてしまった?

努力はしてみたが、何も書くことができなかった?

 

上記のいずれかに「YES」と答えます。

 

 

実は、問題文の(赤色)の部分がわからなかったために、解くことができなかったのです。

 

質量パーセント濃度8.0%の水酸化ナトリウム水溶液の密度は1.1g/cm3である。この溶液100mlに含まれる水酸化ナトリウムの物質量は何molか。

 

 

そう、小学生の頃に習得済みの「体積」だったのです。

ちなみにこの問題文で登場する、高等教育で扱う単位は物質量「mol」だけである。

 

この問題を解くために、最初に使う知識は

1cm3 = 1ml (小学生で習う「単位の変換」)

つまり、密度は 1.1g/cm3 = 1.1g/ml

 

では、密度1.1g/ml は一体何を意味しているのでしょう?

「溶液1mlは1.1gの質量を持つ」という意味ですね。(中学1年生で習得)

 

問題文によると溶液は100ml。

よって、この100mlの溶液の質量は110gとなります。

 

それでは、いよいよ「質量パーセント濃度(%)」の登場です。

質量パーセント濃度(%)= 溶質(g)÷ 溶液(g)×100 ・・・

つまり、「溶液の質量に対する溶質の質量の割合」ですね。

(「割合」「濃度」は小学生の知識)

単に「濃度」と言われた場合、この「質量パーセント濃度(%)」を指します。

 

の式より

110g × 0.08 = 8.8g(溶液110gに含まれる溶質は8.8g)

 

くどくど書きましたが、あと少しで終了です。

ようやく、高校化学の知識が登場します。

H = 1    O = 16  Na = 23

水酸化ナトリウム NaOH =40

8.8g ÷ 40g/mol = 0.22mol・・・(答)

 

この問題を解く最初の知識は「小学生の頃に習ったもの」です。

その後も、小学生や中学生の時に習った知識を使って解き進めていく。

結論を出す時にようやく、高校生の知識が必要となる。

 

小学生の頃に習う「算数」が、大学入試の問題を解くために

重要な役割を担っていることは自明の理である。

 

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