小学生のうちに身に着けてほしいこと⑥

2014.11.8|小学生のうちに身に着けてほしいこと 江本のつぶやき

 

 

 

 

 

 

 

 

★途中経過(計算過程)をしっかり書く。

途中経過(計算過程)について注意されることが最も多いのは中学生ですね。私見ですが、これはテストの解答用紙の影響が大きいと考えています。中学校で行われるペーパー試験は問題用紙と解答用紙が別々になっています。解答用紙には「答えのみ」記入して提出する。数学も例外ではありません。どんな解き方をしていようが、解答用紙に書き込まれた答えが一致していれば「正解」となります。つまり、「答えさえあっていれば大丈夫。」ということなのです。中学生達はこの「無言のメッセージ」を無意識に受け止めているのかもしれません。

 

私達に途中経過のことを何度も注意され続けた中学生達も、高校生になるとほとんど言われなくなります。(書き方がおかしくて、注意することはありますが。)途中経過(計算過程)が評価されるテストに変わっていくからです。答えにたどり着けなくても、プロセスが間違っていなければ部分点が発生します。学校でも数学の指導は一段と厳しさを増し、答えが合っていたとしても途中経過に不備があると不正解となります。指導教諭によって差はありますが。

 

「途中経過をしっかり書く」ための基本は小学生の頃から培っておきたいものです。計算問題の繰り上がりや繰り下がり、文章問題の式立て、線分図や図形の書き方等、細かい部分まで落ち着いて学べる時期が小学生です。特に、計算問題の途中経過はしっかり書かせておいてください。

 

実は、高校入試や大学入試の指導を受けている受験生に、計算ミスで苦しんでいる子達がいます。正解にたどり着くまでのプロセスは正しいのに、掛け算や割り算でミスを連発してしまい得点できないといったケース。もったいないですね。原因を分析してみると、掛け算や割り算の桁の揃え方がおかしかったり、数字を見落としていたり・・・・。細かい部分まで注意が行き届いていないことが多いのです。

 

逆に、計算ミスがなく正確に解答を導ける子達の途中経過はよく整理されています。筆算ひとつ取ってみても、肝心なポイントは押さえてあります。ある高校生に「筆算がきれいだね」と褒めると「そうですか?意識してやっているわけではないんですけど」と答えが返ってきました。小学生の頃からきちんと計算過程を書いてきた努力の賜物ですね。

 

 

さて、次回は途中経過の続編「ノートは無駄遣いせよ」です。

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