「推薦」してもらう理由

2015.11.30|江本のつぶやき


高校入試や大学入試には「推薦制度」がある。推薦とは「人をその地位・名誉に適している者としてすすめること」である。推薦でその学校に入ろうとするからには何か目的があるはずだ。この学校でなきゃ自分の目的・目標は達成できないという熱い想いがある。推薦制度というのはそのような人材を学校側が優先的に確保するために作られた制度のはずだ。

 

しかし、この推薦制度を「勉強しなくても進学できるから」という理由で利用しようとしている人が多い。そんな想いで大学に進学してどうするのだろうか?最近では「国公立大学になんとか入りたいと思うが、入学しても特に勉強したいものはない」と考えている子達がいる。彼らの目的は大学で勉強することではなく「早く受かって楽をしたいから」それ一心である。

 

推薦入試の対策をして欲しいと、試験の数ヶ月前に塾に問い合わせてくる方がいます。中には「推薦はもらったけれども、大学に入ってから何を勉強したいのかわからない」という方も。志望理由を語ることすらできないわけです。すみませんが、うちではそのような方の推薦入試対策はお断りしております。

 

試験官の目はザルではありません。目的・目標がない場合は一瞬で見抜かれてしまいますよ。仮に対策をして合格したとしてもベストな進学先でない可能性が高い。学校と進学した本人、双方にとって最悪な関係になりかねません。

 

能力的なミスマッチも起こっているようです。理系学部の推薦合格者は大学の授業についていけず、退学するというケースが増えてきていると聞きます。理系学部は厳しいですよ。「大学に入ったら遊べる」という言葉を真に受けていると「こんなはずじゃなかった・・・・」ときっと後悔します。

 

やりたいこともなく推薦で入ろうとする人を送り出すのは罪悪感があります。「本当に大学に送り出していいのだろうか?」と。

 

推薦に値する目的や意志を持ってから受けて欲しいと常々思っております。

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