偏差値を見るときの注意点2つ目は、偏差値を点ではなく線でとらえるということです。同じ会社・
予備校の同じような規模、同じ種類(マーク・記述)の模試であれば、受験する集団の学力レベルが毎回
大きく変わるとは考えにくい。このような模試を複数回受験する場合は、点ではなく線で偏差値の推移
を見ることが大事です。
このとき、偏差値に変化がないからといって、決して学力が上がっていないという意味ではないとい
うことを予め知っておきましょう。特に高3生は全体のレベルがどんどん上がっていくので、偏差値を
横ばいにキープできているだけで、その集団の学力上昇スピードに追いついている、つまり学力は上が
っているということです。「こんなに勉強しているのに…」と落ち込む必要はありません。
更に、偏差値の推移を見るときに大切なことは、「なぜ上がったのか」「なぜ下がったのか」の原因
分析をしっかりすることです。例えば「前回の模試では、たまたま苦手分野の出題が少なく、得意分野
の出題が多かったので良い結果であったが、今回は苦手分野からの出題が多く得点も偏差値も下がった
。」という分析ができれば、偏差値の変化は本人の得手不得手のせいだということになります。苦手分
野を克服しない限り、今後も偏差値にムラが出続けるはずで、いかに苦手分野を克服するかという課題
がハッキリ見えてきます。また、「前回は得点できなかった分野で、今回は、偶然ではなく得点できた
ために偏差値が上がった。」という分析ができれば、その分、力がついたと考えてよいでしょう。
文責:金藤
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