今日は、標準偏差のもう一つの利用方法である偏差値計算への適用です。
数式で表すと \(偏差値=\displaystyle\frac{自分の得点-平均点}{標準偏差}✕10+50\) となります。この式から分かるように、偏
差値とは、①「平均点との差(偏差)」を➁「バラつきの大きさ」で割って10倍し、➂平均点をとった人
の偏差値が50になるように50を足すことで求まる値です。これは、得点分布が前回にも触れた正規分
布に近似できる分布であることが前提になっています。このとき、偏差値はおよそ20~80の間に収ま
るようになっています。
得点分布が正規分布に近似でき、標準偏差が10のときの偏差値とデータ総数すなわち受験者数に対す
る割合をグラフにしたのが下図です。例えば、偏差値が70以上だと豪語する人がいたとすると、偏差値
70以下の人で受験生の97.7%を占めるので、偏差値70以上の人は100―97.7=2.3より上位2.3%の中
に居ることになります。
上図は「標準偏差の68%95%ルール」の偏差値ヴァージョンとなります。
標準偏差についての話は今回で終了です。次回からは偏差値についての話です。 文責:金藤
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