「倫理」の試行調査も2018(H30)年の1回のみでした。読解問題、表・グラフ・原典資料の読み取り
問題、知識と思考力を共に問う問題がかなり前から出題されており、大学入学共通テストの実施が決定
されてからは、新テストの特徴とされる「正しいものを全て選ぶ問題」「複数の事項を組み合わせて数
多くの選択肢を設けた問題」等も従来のセンター試験の時から、先行して出題されてきました。
その「従来のセンター試験の倫理」を基準に考えても、試行調査の問題形式は新しくなっています。
特筆すべきことは「複数の設問が連動する問題」が出題されたことです。一つ一つの思想について深く
多面的な理解が問われる上に、連動する複数の設問のうち一つだけ解答を誤った場合であっても得点を
失うことになります。また、「複数の宗教を比較し、相違点と共通点を問う問題」も出題され、個々の
宗教の本質についての厳密な理解が問われました。
「絵や写真を用いた問題」「教科書の範囲内の知識に基づき、その範囲を超えた事項について考える
問題」は、以前にも出題されたことはありましたが、その数が増えて難度も高くなりました。
このように、「倫理」は、かなり難化しそうです。 文責:金藤
コメントはありません。