問題を解き慣れること

2021.2.16|ウインロード通信


 

「問題を解き慣れることが必要です。」

 

こんな言葉を聞いたことがありますよね?

 

中学生や高校生はかなりの頻度だと思います。

 

特に、高校受験生・大学受験生は。

 

「慣れ」というものは必要なのでしょうか?

 

私も中学時代、高校時代に先生との面談で

 

「まだ問題を解き慣れていないよね?スピードもイマイチ。もっと演習して慣れないと。」

と言われたものです。

 

・・・・なぜこんな話をしているのかというと

 

「慣れることが必要だ」と言われた時、私自身がその重要性に全く気づいていなかったからなんです。

 

「はぁ・・・そうですか。じゃあ、もうちょっと頑張ってみます。」

 

わかったようなフリをして、心の中では

 

(別に慣れていなくても問題解けるし・・・そんなにしなくても大丈夫!)

 

と思っていたのです。テストでライバルにコテンパンに負けるまでは・・・

 

いつも争っていた友達の点数が、突然跳ね上がった。私は以前と変わらない点数を取っていたので、自分の成績が下がったわけではない。順位が発表されて愕然とした。友達がびっくりするほど順位を伸ばしていたからだ。

 

なんで????

 

いつの間にこんなに差ができたのか理解に苦しんだ

 

しかし、彼が口にした一言で謎が解けた

 

「今回は解き慣れた問題ばっかりだったからな(笑)時間余っちゃったよ。」

 

(解き慣れた問題・・・・時間が余った???・・・・)

 

あの時、先生に言われた言葉が頭をよぎる。そこで初めて「慣れ」がどれほど強力な武器であるかを知った。計算問題を習っていた頃を思い出して欲しい。

 

小数の計算、分数の計算、正負の計算、方程式

 

習ったばかりの頃は頭を使いながら、たどたどしく問題を解く。正解の問題もあれば、間違っているものもある。

 

これが入試前ともなると、その頃とは比べ物にならないくらい素早く、正確に計算できるようになっているのだ。頭で考えるよりも先に手が動くといった具合に。

 

これは「慣れ」がもたらしてくれたメリットにほかならない。

 

メリットはこれだけではない。

 

「問題に散りばめられている落とし穴を一瞬で見抜く力」もその1つだ。

 

先月行われた大学入学共通テストの問題

 

例えば、化学。

 

出題される単元によって「落とし穴の位置」は決まっている。

 

ちょっとだけ例を挙げると

 

中和の問題 ⇒ モル濃度を求める (2つの溶液の体積を足し合わせて計算に組み込め!)

熱化学方程式 ⇒ J/mol を求める (熱化学方程式のモル数に注意せよ!)

(まだまだたくさんありますが、そこは秘密ということで・・・)

 

問題を解き慣れていると、その落とし穴に気づく必要がない。

最初から知っているから。

 

また、「慣れる」=「驚異的な時間短縮」となる。

 

試験なので初めて見る問題も出題されます。経験していない問題はしばらく考え込んでしまう場合が多い。しかし、そんなに数は多くありませんよ。慣れている問題はさっさと解いて、後でゆっくり考えながら解けばいいじゃない!

 

えっ?そんな時間あるわけないって?

 

そうだね(笑)共通テストって「日本一忙しい試験」ですから。でも、そんな試験でも時間が余っちゃう人がいる。

 

うちの塾生で100点満点や高得点を獲得してきた子達は

 

試験時間60分なのに、15分~20分でほとんどの問題を解いてしまっている、あるいは完答しているのです。

 

でも、慣れてしまうことで生じてしまうデメリットがあります。

 

それは「油断してしまうこと」である。

 

問題を見た瞬間に判断する能力が備わってくると「いつもの問題」と思い込んだ瞬間、問題文や選択肢をきちんと読まずに解いてしまう。後で答え合わせをすると、わかっていた問題なのに間違っていたということになる。

 

例えば「エタン」を「メタン」と見間違えたりとか・・・

 

慣れ(得点を生み出す要素)は必要不可欠。うまく付き合っていくには油断(減点を生み出す要素)対策がカギを握る。

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