どんな状態になればしっかり勉強したと言えるのだろうか?
本日、高校生から私が質問を受けた数学の問題がある。
最初に断っておきます。
私の手元に、今この数学の問題はありません。
ですが、今ここでその問題文を思い起こして書いてみます。
問題:y=x2とy=a(x-1)が異なる2点P,Qで交わっている。aの値が変化するとき、線分PQの中点の軌跡を求めよ。
一言一句間違えずに書けているとは思いませんが、この問題の要点は外していないと思います。
そしてどのようにして解いたかを再現してみます。
(解)
y=x2とy=a(x-1)が異なる2点P,Qで交わっているので
x2=a(x-1)
x2-ax+a=0・・・①
異なる2点で交わることから①の判別式D>0である。
(-a)2-4×1×a>0
a2-4a>0
a(a-4)>0
∴ a<0, 4<a
また、この異なる2点のx座標をα,βとすると、点P,Qは次のようになる。
P(α,α2), Q(β,β2)
線分PQの中点をMとすると
M(α+β/2 , α2+β2/2)
X = α+β/2・・・②
Y= α2+β2/2・・・③
ここで、①式において解と係数の関係より
α+β = a・・・④
αβ = a・・・⑤
となる。
④⑤式を②③式に代入すると
X= a/2・・・⑥
Y= a2-2a/2・・・⑦
⑥式を変形すると a=2X となる。これを⑦式に代入すると
Y = (2X)2-2×2X/2
Y = 4X2-4x/2
Y = 2X2-2X
ここで、a<0, 4<aであるから、a=2X より X<0 , 2<X
∴軌跡は 放物線 Y = 2X2-2X
(ただし、X<0 , 2<Xの部分)
いかがですか?
最初に断っていた通り、問題文や解法を記したメモ書きなど手元にはありません。
これが繰り返し学習です。私も解いたまま放りっぱなしでいると忘れてしまいます。
こうして時間が経った後に、もう一度再現してみるのです。そうすると強固な記憶へと変化していきます。「受験勉強とは忘却との戦い」です。
1週間後・・・また解けるでしょうか?
1ヶ月後・・・また解けるでしょうか?
毎回手を動かして解いているわけではありません。スキマ時間に、問題の要点とその解法を頭の中で再現しています。
その成果は同じ問題を質問されたり、類題の質問を受けたりした時に「即答」という形で現れます。
コメントはありません。