生徒「せんせー、トイレ」 先生「先生はトイレではありません」

2013.5.15|ウインロード通信

※画像と本文に関係はありません。

 

「先生、トイレに行ってもいいですか。」

授業中ににこのようなことを言う生徒を見ると、うーん、まだまだ成績が伸びるのは時間がかかるな、と思う。まあ、それでもきちんと文章になっているだけまだマシで、

 

「せんせー、トイレ」

 

などというセリフを吐き、タイトルのようなやりとりが生まれ、その後に私から叱られる場合もある。

「せんせー、トイレ」は文章としてもおかしい。相手に対してきちんとした文章を伝えようと努力していない。いつもそのようなことを言う子は「はいはい、トイレね。行っておいで」と勝手に文章を翻訳してもらって甘やかされていることは想像に難くない。

 

このような子は中学校の30番以内や上野丘・鶴見丘に進学していく成績上位者には絶対にいない。

 

そもそも、授業中にトイレに行きたくなる時点でいろいろなことがコントロールできていないことがわかる。小学校の低学年を除いて、高学年や中学生になってもその傾向がある子は少し注意しておいた方が良いと思う。本来なら休憩時間があるのだから、その時間にトイレにいけば問題はないはずだ。もちろん最近は中学生の入塾が多く、休憩時間にトイレが混んでいるということもあるだろう。

 

しかし、観察していると、そういう子たちに限って休憩中はトイレに行こうとはせず、友達と話していたり、ジュースをガブガブ飲んでいたりするのである。これは授業中にトイレに行きたくなったら困るということを考えきれないか、授業中にトイレに行くことを悪いとも思っていないかそのどちらかが理由だと思われるが、じつはどちらも共通する問題点がある。

 

それは想像力の弱さである。前者は授業中にトイレに行きたくなったら困るという超近未来に対する予測が出来ていないし、後者は授業中にトイレに行くことで自分や周りに迷惑がかかることを想像できていない。特に問題なのは後者の方だ。

 

まず、授業中というのは公的な場であるという感覚がない。そういう子はもしかしたら食事中でもトイレに行こうとしてはいないだろうかと心配になる。言うまでもなく食事中のトイレはマナー違反だ。それだけでなく、学校の授業中でもそうかもしれないし、将来的にみれば、会社でも会議中や重要な商談中にもそういう行動をとるかもしれない。

 

とにかく授業中に自分がトイレに行くことによって場の空気、緊張感が緩むこと、さらには自分の評価が下がることが想像できていない点が問題なのだ。しかも集団授業の場合は、その子が戻るまで新しい内容の説明が出来なくなる可能性も考えられる。無視して先に進めば、その場にいなかったその子は聞いていないため、戻ってきたときに授業の流れについていけなくなってしまう。そうすると教師はもう一度同じ説明をすることになる。その場で説明するか、授業後に説明するかは問題ではない。

 

要するに授業中のトイレがどれだけ周りの人間に迷惑かということを想像できていないことが問題なのだ。これは経験則からもそうである。成績が良い子で授業中にトイレに行きたがる子は見たことがない。(もちろん、体調不良や病気のときは別として)

 

彼らは直感的に授業中にトイレに行くことをのデメリットを理解しているのではないかと思う。勿論、生理現象なのだから行きたくならないのではなく、我慢しているときもあるだろう。単純に恥ずかしいから言えないのもあるかもしれない。しかし、それでも彼らは我慢できるのだ。公と私をきちんと区別して、生理現象(本能)すらある程度コントロールする。

 

それができるかどうかが実は学習面でも大きな差になっていると思う。

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