偏差値を見るときの注意点3つ目は、レアケースですが、得点分布が正規分布に近似できないときで
す。例えば、成績が二極分化(お利口さんグループとお馬鹿さんグループ)して分布図が
のように2つのピークを持ったり、
のように、最頻値と平均値が異なり、成績上位層の曲線の方が長くなったりすると、
の形(中央値=最頻値=平均値で、左右対称)の正規分布ではなくなってしまい、
\(標準偏差\sigma=\sqrt{\displaystyle\frac{1}{n}\displaystyle\sum_{k=1}^{n}(x_k-\overline{x})^2}\) や、それを用いた \(偏差値=\displaystyle\frac{自分の得点-平均点}{標準偏差}✕10+50\)
に意味がなくなってしまいます。2021年共通テストの得点分布は、科目によっては二極分化する可能
性があります。二極分化して得点分布が2つのピークを持った場合、1点の重みが小さくなり、偏差値
が低く出やすくなりますので、注意してください。
「偏差値について」は今回で終了です。読んでくださりありがとうございました。
文責:金藤
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